NPO法人 吃音とともに就労を支援する会

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Domo-work×働くインタビュー vol.1

Domo-work×働くインタビュー vol.1》

 

この度、NPO法人どーもわーくがアルバイト仲介を行ったKさん、採用元の(株)i-link-u代表高野朋也さんに採用までの経緯や現在の働き方についてお伺いしました。
 

★Kさん(23歳)
 

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在住地 神奈川県 足柄上郡大井町 在住。
吃音についてなど 小学校一年生から吃音の症状が出る。小学校五年生のとき一年程「ことばの教室」に通う。
言語訓練の通院歴あり。(八ヶ月程)

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□Kさんがどーもわーくを知ったきっかけは?

 

どーもわーくを知る前、吃音のこと、就職について悩んでいました。周りに吃音をお持ちの方が一人もいなくて、誰に相談したらいいか分からず、インターネットで吃音の方の就労支援について調べたら、どーもわーくという団体の存在を知りました。今まで吃音をお持ちの方のセルフヘルプグループは知っていましたが、就労支援を行っている法人は初めてだったので興味がわき、相談に行こうと思ったのがきっかけです。
 

□どーもわーくではどのようなことを相談しましたか?

 

主に「就労について」、「同じ吃音の方たちについて」の二つを相談しました。
 

・就労について
 

スタッフの方と面談を重ね、アルバイトをする上で自分がやりたいこと、得意なことを考え、それを元に、求人をスタッフと探していきました。
将来のビジョンを逆算して、そのために今何をしなければいけないか、何をしたいのかを考えることで、「今は吃音と向き合いながら多くの人と交流したい」、「少しずつ仕事に慣れていきたい」といった気持ちが強いことが分かりました。その後、それらを実現できる環境や仕事内容を探していき、働きたい求人を絞っていきました。
 

・同じ吃音の方たちの生活について。
 

今まで周りに吃音をお持ちの方が一人もいないため、実際に会ったり話してみたりなど交流をしてみたいと思いました。あと、皆さん自身、吃音についてどのように思っているのか聞いてみたいと思って、吃音をお持ちの若者が集う「うぃーすたプロジェクト」を紹介してもらいました。
 

□当時、Kさんが興味のあるアルバイトのお仕事は何でしたか?

 

また、面談を重ねていくうちにその仕事に対しての心境の変化はありましたか?
最初は文章を書く仕事(小説家、もしくはライター)のお仕事をしたいと思っていました。しかし面談を重ねていくうちに人と関わる仕事にも興味を持ちました。
 

□なぜ「人と関わっていく仕事」にも興味をもったのですか?

 

うぃーすたプロジェクトのイベントに参加をして、同じように吃音を持っている方たちと交流をしたことがきっかけです。吃音を持ちながらでも人と交流できることを知りました。また、吃音を持ちながら様々なことに挑戦している姿をみて、自分も人と関わっていく仕事に挑戦してみようと思いました。あと、今後小説家を目指していく上で、いろんな人と関わっていくことは大切だと思うので、なおさら”やってみたい”と思
いました。
 

□自分が挑戦したいことが分かった後、具体的にどのような求人をどーもわーくスタッフと探しましたか?

 

最初はライター系の仕事を探していましたが、やはり人と多く交流する仕事を中心に探すことにしました。
そのなかでも、社会問題を解決する”ソーシャルビジネス”の会社を探しました。自分が吃音を持っていることから、ハンディを抱えている方の社会問題をテーマにした会社かつ理念や想いに自分が共感する会社を探しました。
 

□探した会社の中で、自分の想いに呼応する会社はありましたか?

 

ありました。その会社は、地域全体が自然に障害福祉に関わり、障がいの有無を意識しない「ごちゃまぜ」の世界観を創ろうと社会に向けて発信している会社でした。私にとってはずっとコンプレックスだった吃音を地域や社会全体の一つの価値として発信できるのではないかと、この会社の理念を読んで深く感じました。
 

□その会社には実際に選考を申し込みましたか?

 

選考を申し込む前に2回、東京支部の会社に行って面談をしました。
会社の代表の方や社員さんとお会いしました。1回目の面談では会社の中を見学し、社員の方達がどういった働き方をしているのかを知ることができました。また会社が大切にしていることを2回目の面談の際に代表の方と深く話し合い、ミスマッチを防ぐために私がこの会社で主に取り組みたいことを代表の方に聞かれました。
 

□面会の際、吃音のことは話題になったか?

 

なりました。今までの経験を元に、吃音で困ることをいくつかお話しました。どういった場面で吃音の症状が出やすくなるのか、いつの頃から吃音になったか、どーもわーくの活動についても話題になりました。
代表のお知り合いに吃音の方がいて、その人がどういう方だったかお話を伺うこともできました。
 

□代表の方は吃音に対してどのような印象を持っていたか?

 

吃音を持っている、持っていない関係なく、その人自身(その人と想い、考え)を見ようとしておりました。また、吃音やその人のコンプレックスを逆に活かして働くことに賛同して頂きました。「吃音ということを逆手にとって、つっかえながら懸命に伝えようとしている気持ちは流暢に話している人よりも伝わるはず。それによって例えば営業先などでお客様の信頼感を得ることができる。」といった言葉が印象的でした。
また、吃音の方が電話対応や接客に敢えて挑戦することも賛同して頂き、とても励みになりました。
 

□選考はそのまま進まれましたか?

 

 

いいえ。面談を通して、自分がその会社で何ができるのか、何がしたいのか、が明確にまとまっていないことに気が付きました。また、そちらの企業に関わることで、自分の人生にどういった変化があるのか代表の方は知りたがっており、それにうまく答えることができませんでした。改めて、考え直したいと思い、選考は進まないことにしました。
 

□では、現在働かれているi-link-u(アイリンクユー)を知った経緯について教えてください。
 

どーもわーくで初めて面会をしたとき、最初に紹介されたのがi-link-uでした。
ホームページをそのとき見て、おもしろそうだと思いました。代表の高野さんがどういった方なのか、 i-link-uが大切にしている「多様性」という理念について興味を持って、実際に話を聞きに行ってみようと思い立ちました。
 

□i-link-uで働いてみようと思った理由は何でしょうか?

 

 

i-link-uが大切にしている「多様性」という理念、障害の有無に関係なく誰でも分け隔てなく働ける会社の環境に惹かれました。何より吃音でうまく言葉が出てこなくてもそれを一つの価値として、吃音を活かして働ける環境がi-link-uにはあると思ったからです。
ゲストハウス彩(イロドリ)鎌倉をi-link-uは現在建設しており、その中で受付や電話対応という今まで私の中で苦手意識が強かった仕事に挑戦してみたいと思いました。
また、吃音でコミュニケーションが苦手でも、多様性を尊重する環境であれば、吃音を気にせずに人と交流することができるかもしれない、つまり、ありのままの自分でいれるのではないかと思ったのも理由の一つです。
 

□現在、i-link-uでどのような仕事をしていますか?

 

i-link-uが経営する「ゲストハウス彩(イロドリ)鎌倉」グランドオープンに向けて、準備をしています。主に運営をしていくにあたってゲストハウスに必要な物を他のスタッフと考えたり、外壁や内壁の壁塗りなどもしています。また、i-link-uのホームページで記事を書いています。i-link-uが関わったイベントの後にレポートという形で記事を書いています。この前は教会で行われた防災人形劇についての記事を書きました。
他には、i-link-uが主催、または協力するイベントに参加しています。現在は、まだイベントの会場準備の手伝いや受付などといった補佐の仕事が多いですが、今後は自分が企画をしたイベントをi-link-u主催で開くことができたらいいなと思っています。
 

□今後、i-link-uで働いていくうえでの目標はありますか?

 

ゲストハウス彩(イロドリ)鎌倉のオープン後の受付を頑張りたいです。電話対応や接客、案内など、吃音を持つうえで難易度が高い仕事に挑戦したいと思います。ただ、頑張りたい一方でやはり不安はあります。たくさんの人と交流していく中でちゃんとコミュニケーションをとれるかは、不安ですね。
電話対応や接客についてはちょっとずつ慣れていき、吃音でもこういうやり方なら接客できる、など自分のやり方を見つけていきたいと思います。
そして吃音を持っているスタッフというゲストハウスのキャラクター的な存在になれたらいいなと思います。

 

▼(株)i-link-u 代表 高野朋也さんにもお話をお伺いしました。

 

★株式会社i-link-u(あいりんくゆー)
 
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【多様性は、多視点(バラエティ)で多彩(カラフル)。もっと面白い社会へ】
 

KEEP Differentを合言葉に活動、共創する社会を目指しています。現在登録者500人、主にイベント、ワークショップ、スタディツアーなどへ参加してくれた方で障がい者手帳を持たれている、 見えない人、聞こえない人、車いすユーザーの方、杖歩行の方、精神、知的、発達障害の方など とともに自立し、観光案内事業所、ゲストハウス運営でインクルーシブに社会に貢献していきます。
 

ホームページ: http://i-link-u.com/
Facebook: https://www.facebook.com/iiilinku/
Twitter: https://twitter.com/i_link_u/
Instagram: https://www.instagram.com/unicon.ilinku/
UNICON♥ユニバーサル街コン♥: http://www.unicon.network/
 
10月1日よりゲストハウス彩(イロドリ)鎌倉がグランドオープン!
 

□Kさんに初めて会ったときの印象と、現在の印象はいかがですか?

 

最初は、すごく真面目な人だなといった印象です。今は、真面目さのなかに芯がある人だと思います。そして正直な人です。お会いするなかで、吃音があるということや不安なこと、悩んでいることを打ち明けてくれたので、周りに自己開示ができる正直な人だなと思いました。
 

□ズバリKさんを採用した理由は?

 

頼んだことを一生懸命に真面目に取り組んでくれる、そして責任感を持って仕事をしてくれる、その姿をみて一緒に働きたいと思いました。
 

□現在Kさんはi-link-uでどんな仕事をしていますか?
 

i-link-uのホームページ上の記事作成、備品の調達、経理ゲストハウスオープンまでの準備などです。今後、Kさんが旅立つまでi-link-uで様々なことに挑戦して、たくさん自信をつけてもらえると嬉しいです。
 

□今後、Kさんにはどのように仕事をして頂きたいですか?

 

人に相談をしたり、頼んだりすることがまだ苦手な印象があるので、もっと人に頼ったり、たくさんコミュニケーションをとって、仕事に取り組んで欲しいです。そのためにも私たちが相談しやすい環境をつくったり、お互いが歩み寄れるような努力をしていきたいと思います。また、Kさんは小説家という夢があるから、人とたくさん交流をしてこれから文章表現をする上での糧にしてもらえたら嬉しいです。
□i-link-u(アイリンクユー)で大切にしていることはありますか?

 

「もしかしたらできるかもしれない」という気持ちを大切にしています。Kさんのゲストハウスで受付や電話対応にも、「挑戦したい、できるかもしれない」ことを応援するし、サポートもしていきたいと思います。
 

□では、最後に吃音をお持ちの方をはじめハンディがある方へ何かアドバイスなどありますか?

 

就職が困難であればどこかの企業に雇われるという考えではなく、起業することも一つの案だと思います。また、自分を因数分解し、焦らず自分のやりたいことが少しずつ明らかにしていくこと、周囲に自己開示をして半歩ずつでもいいから前に進むことが大切かと思います。また、職場でハンディについて言うか言わないかといった話題もよくありますが、これも自己開示の一つです。自分はこういう面があって、こういうことに悩んでいることを他者に打ち明けることで、仕事がしやすくなり、相手もその人のハンディやライフスタイルを見つめ直すようになるんじゃないかと思います。自己開示なくして周囲とのコミュニケーションはないのではないでしょうか。だから、まずは自己開示をしてみる、時間がかかってもいいから。そして、同時に会社や社会全体もその自己開示をしやすい環境を作ってあげることが重要なミッションです。
 

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Kさん、高野朋也さん、ありがとうございました。
今後のKさんそして(株)i-link-uの活動に目が離せません。

 
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ゲストハウス彩(イロドリ)鎌倉のオープンも楽しみですね。
是非、鎌倉にいらした際は泊まってみてはいかがでしょうか?

 

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